ジャカルタのふろしき。

新卒でインドネシアはジャカルタに流れ着いて2年。日々生活で感じたこと、海外から日本を見て 思ったことなどを綴るブログ。最近JKT48にハマったため、関連の話題多めでお送りしてます。

ジャカルタでMacBook Proをタクシーに忘れた話

ものをよく無くす。「小さい頃はテニスの試合の前の日であっても内職をした」という昔話をよくする倹約家の父にどれだけ怒られても治らなかった。自分でも病気だと思っていた。ところが不思議と無くしたものが手元に帰ってくることもあり、ある一件からその癖を修正して物をなくさなくなった。

インドネシアに住んで1年ほど経ったある日の話。
土、日、月とほぼ寝ないで作業に追われていたある日、出先からオフィスまでタクシーに乗り、つかの間の眠りについた。オフィスに戻り、作業を始めようとしてたとき、大きな違和感に襲われた。

、、、。

パソコンが無い。

MacBook Proをタクシーに置き忘れたことに気づいたのだ。一瞬頭の中が真っ白になった。情報を一元管理していたため、インドネシアに住んで一年強のほぼすべてを失うことを意味する。

タクシー会社に電話してGPSで探すようお願いはしたものの、ここは日本ではない。
携帯電話を一年に二度無くした(そのうち一回は泥酔してレストランに置き忘れ、一回はすられた)経験から、もう手元に戻ってくることはないとあきらめ、代替機の購入のためのやりくりや、バックアップしなかった情報のリカバーを考え始めた、、、が、考え始めつつも心のどこかで戻ってくることを期待していた。

その日追われていた作業は会社のパソコンでできるため、とりあえず作業を進めていると携帯電話が鳴った。

知らない番号だった。こんなときに誰だよ、めんどくさいなあ、と思いつつ電話をとると、「森さんですか?」と英語で尋ねられた。知らない男だ。留学経験のはなさそうだけど、、しっかり勉強した跡が見えるインドネシア人の発音。

若々しい声だった。30代半ばだろうか。そうだと答えると、「タクシーであなたのMacBookを拾ったので電話しました。今どちらにいらっしゃいますか?」とひどく丁寧に尋ねられたのでオフィスの場所を答えた。

すると、なんとオフィスまで届けてくれると言う。さらに驚いたのは「身分証明書を用意してほしい。あなたが本当の持ち主かを確かめたい」と最後に付け加えたことだった。やけに手際がいい。

30分ほどオフィスビルのロビーで待っていると、ぼくがMacBook Proを置き忘れたタクシーと同じ車種の車が止まり、ドアが開いた。中から出てきたのは、背丈は170センチほど、奇麗にアイロンのかけられた白いシャツとグレーのスラックス、ピカピカの黒い革靴という身なりの男性だった。

「あなたが森さんですか」と訪ねられたので、そうだと答えた。まず、初めまして、と手を差し出してきたので握手をした。彼は自分の名前を名乗った後に、ラップトップの持ち主かどうか確かめるために、身分証を見せてもらえないかというので、その後にパスポートを手渡した。すると名前と顔写真の部分を見た後に僕の顔を見て「疑う訳ではないのだけれど、念のため確認をしたかっただけだ」といい気遣う姿勢を見せながらラップトップを僕に手渡した。

このときは作業に追われたいたため、一時的にパスワードを外していたのが功を奏した。ぼくがタクシーからおりた後に乗った彼は、パスワードがかかっていないことを知り、持ち主の情報を調べたところ、名前や電話番号を知り電話したとのこと。

パスワードがかかっていないとはいえ、妙に手際がいいと訝しんでいたら、彼の職業が大手携帯電話キャリア会社であることがわかった。通りで機器や情報の扱いに慣れている訳だ。少し世間話をしたところ、出自がお金持ちという訳ではないが、有名大学を出て有名企業に就職したエリートだった。いわゆる中間層に成り上がった層のひとりだ。

ぼくは彼にお礼をいい、オフィスまでにかかったタクシー代を払いたいと言うと、きっぱりと固辞された。そういうわけにはいかない、と少しやり取りをしていると、彼が「わかった、じゃああの運転手にあげてくれ。」と謎の解決策を提示してきて、引き下がるわけもいかないので、運転手にその代金を支払った。運転手はなんだかわからないが金がもらえてラッキーという顔をしていた。

最後に、ぜひお礼がしたいのでそのうちランチに行こう、と彼の電話番号を教えてもらった。感謝の気持ちが大きいのはもちろんだったが、世の中こんなにうまくいくものか?と少しだけ疑問を抱いた。念のため、ほんの少しだけだが、情報抜き取られてないかとか細工されてないかみたいな疑惑もあった。すんなり電話番号を教えてくれたので、ほんの少しでも恩人を疑ったことを恥じ、翌週にランチの約束をし、彼が去るのを見送った。

血の気が引く思いは今後もあまりしたくないので、このときから、常に持っている鞄の中でものを入れる場所を決めた。携帯電話はここ、鍵はここ、ラップトップはここというような感じで。自室でも、会社でも、出先でも。たったそれだけの習慣付けだったが、その後ものを無くしていない。たったこれだけのことをなぜ今までできなかったのか不思議だ。

あと、日本以外でものをどこかに置き忘れると100%戻ってこない、と思っていたけど。インドネシアでも特にお金に困っていない道徳的な人はいて、国民の所得が上がるにつれてそういう人も増えていくのかも。この一件はその象徴かもなと思った。最低限の所得がないと道徳もへったくれも無いし。

まあ、とりあえずめっちゃ運がよかった、助かった、という話。

JKT48 2ndシングル「夕陽を見ているか?」劇場盤特典に見る運営の推し

以前のエントリでも紹介した通り、
http://mori17.hatenablog.com/entry/2013/07/02/221037
7月3日に発売開始されたJKT48 2ndシングル「夕陽を見ているか?」を購入したため開封の儀を執り行った。

劇場盤開封

f:id:mori17:20130705000340j:plain
CDジャケットとプレイングカード

収録曲は以前も書いた通り、『夕陽を見ているか?』『長い光』『1! 2! 3! 4! ヨロシク!』の三曲。チームJはなぜか公演曲からの収録。チームK3の方は新しい曲をもってきたので、Jも、、、と期待をしていたので正直がっかりではある。もちろんこの曲も好きなんだけど。

特典のプレイングカード

特典は9月に開催される握手会のチケット一枚とプレイングカード。プレイングカードって何だ?と思っていたけど開封してみると、『River』のときにも封入されてたトランプをモチーフにしたトレーディングカードのことだった。

f:id:mori17:20130706133951j:plain
プレイングカード4枚

このプレイングカード、実は非常におもしろい意味が込められているとも読み取れる。

ここからが本題。
メンバー総勢51名それぞれに、クラブ•ハート•スペード•ダイヤのモチーフと、エースからキングまでの数字どれかが割り当てられている。そしてメロディーやナビラなどの人気メンバーはエース、研究生は数字の2や3が割り当てられている。
ポーカーのルールに見立てて、運営の見積もった人気の順番が反映されていると考えても不自然ではない。

現状判明した割当は以下の通り。

■クラブ
エース  ナビラ
4    デリア
9    キナル
クイーン あきちゃ
キング  シャニア

■ダイヤ
エース  フェ
2    ノフィンタ
3    ウティ
4    オクティ
5    ディアスタ
7    アチャ
10   シンディグラ
クイーン はるごん

■スペード
3    ラヘル
8    ナディラ
ジャック デラ

■ハート
エース  メロディ
3    デナ
4    ファンか
10   リディア
ジャック ノエラ

ジョーカー フィニ

カードフルコンプは難しいので、情報のみでも誰がどの番号に割り当てられているのかを調べてみる予定。

JKT48 2ndシングル「夕陽を見ているか?」明日7月3日発売決定

f:id:mori17:20130702204756j:plain
写真:公式Facebookページより

スラバヤで先行発表からの、今日詳細発表

6月30日(日)のスラバヤコンサートで、JKT48セカンドシングル『夕日を見ているか』7月3日リリースが、発表された。スラバヤ会場で出会ったファンによると、どうやらインドネシアでは「リリース」という言葉は必ずしもCD発売を意味していないとのことだった。PVの初公開あたりが相場で、コンサート中にサプライズ発表ではないかと推測していたのだけど、見事にはずれ。
今日の昼頃に公式Facebookページで7月3日と4日のコンサートに合わせて発売されることが発表された。

以下が先行公開されたPVの一部。


JKT48 2nd Single "Yuuhi wo Miteiruka? - Apakah ...

選抜メンバーはチームJとチームK3混成メンバー。

JKT48 2ndシングル「夕陽を見ているか?」選抜メンバー。チームJからメロディー、シャニア、ナビラ、フェ、はるごん。これは順当な人選かと。
チームK3からフィニ、シンフィア、ナオミ、ロナ、ナタリアの計10人。
ナタリアは意外な人選で大抜擢。写真写りが悪くて損してるメンバーなので、動画でいろんな人に見てもらえるのはいいチャンス。個人的にはノエラ入れてあげてほしかったなあ。

収録曲と特典

【日付】
7月3日(水)12:00 - 21:00
7月4日(木)10:00 - 21:00

【場所】
スナヤンテニスインドア(ジャカルタコンサート会場)

【内容】
『夕日を見ているか』劇場盤

◆収録曲
1.夕日を見ているか
2.長い光
3.1! 2! 3! 4! ヨロシク!

◆特典
1.個別握手会チケット一枚
2.プレイングカード

◆価格
4万ルピア(400円くらい)

『夕日を見ているか』通常盤

◆収録曲
1. 夕日を見ているか
2. 長い光
3. 1! 2! 3! 4! ヨロシク!
4. ビバ!ハリケーン!

◆特典
1. DVD『夕日を見ているか』PVとメイキングビデオ収録
2. 選抜メンバー生写真
3. チームK3メンバー生写真(先着1000枚限定)

◆価格
8万ルピア(800円くらい)

収録曲ほとんどがチームKの歌。チームK3推しとしてこれはテンション上がる!
『1! 2! 3! 4! ヨロシク!』は先日のK3初舞台の際に披露されて大好きになった曲だし、『 ビバ!ハリケーン!』は僕の太陽公演で一番好きな曲。なんという俺得。

劇場盤特典のプレイングカードっていうのが謎だ。
仕事終わり次第購入して内容をアップするので乞うご期待。
チームK3メンバー生写真はコンプしたいな、、、と思いつつ通常盤封入という障壁が。。劇場盤だったらたくさん買うのにな。

JKT48スラバヤコンサート遠征

昨日からインドネシア第二の大都市スラバヤにきている。
JKT48のコンサートを見るためだけに。いわゆる遠征というやつ。
距離感で言うと東京から大阪まで遠征してる感じだろうか。

数年前にオフ会で地方遠征をするオタと話していて、「本物のオタは違うな〜」なんて思ってた。そのときはまさか海外でまで地方遠征をするとは夢にも思っていなかった。

4時からコンサートのため、会場に早めに入って物販に並んでいた。するとジャカルタのリバー個握で出会った青年と再会し、彼の友人4人と仲良くなり、非常に楽しい時間を過ごせた。

今はライブ終わりで別会場へ移動し、ミート&グリートイベントが始まるのを待っている状況。別会場への移動も会場で仲良くなった友人に送ってもらい、ホテルをとっていない旨を伝えたところ、そのうちの一人が泊めてくれることになった。

【セットリスト】
ヘビーローテーション
会いたかった
ごめんねサマー
ポニーテールとシュシュ
Baby×3
君のことが好きだから
大声ダイヤモンド
River
飛行機雲
jkt参上

【参加メンバー】
メロディ
ナビラ
アヤナ
サンジュ
リスカ(はるかの代わり)
ガイダ
ソニア
ジェジェ
シンディ
リカ
レナ
フェ
デリマ
ゲビー
センディ
ディク

【特別ビデオ】
「夕日を見ているか」 7月3日リリース (たぶんpv解禁)

とりあえず短いレポ。

海外では「年齢を尋ねるのは失礼」なのではなく「年齢を尋ねる理由がない」

「海外では○○なのに日本では××」などと得意げに語る人が時々いる。そういった話の中で頻出話題の一つであるのが、エントリの題名でもある「海外では年齢を訪ねるのは失礼に当たる」だ。「相手の年齢を訪ねたがるのは日本人の悪いくせ」という話が付け加えられるパターンが多い。

端的に言うと、国籍問わず年齢を尋ねてくる人は存在する。欧米、アジア、中国、中東、アフリカなど、各大陸出身の人と話したことがあるけれど、人によるとしか言えない。どの文化圏であっても、あまり趣味のいい言動とはいえないので、日本人だけが持っている悪い癖というわけではない。
ただ、その中でも日本人は年齢を尋ねたがる傾向は強いというのは事実である、というのが個人的な結論。それには大きな理由がある。

日本人はなぜ年齢を尋ねたがるのか。

その理由として、日本が「年齢がわかれば、相手のことがだいたいわかる」社会であることが挙げられる。年齢が分かれば、ある程度の社会的地位や所得などの身分を類推できるのだ。年齢と身分情報の相関性が強いのだと思う。義務教育が完備されている。年齢が分かればどんな教育を受けて、どんな価値観をもっているのかがわかる。格差がそこまで大きくない。

「海外で年齢を尋ねるのは失礼」というよりも、正確に言うと「年齢を尋ねる理由がない」ということになる。年齢から得られる副次的な情報が少ないためだ。

日本という国は、世界的に見て補足率の極めて高い、義務初等、中等教育により、国民のほとんどがある程度の教養を持ち合わせている、希有な国だ。均質な教育が施されているという前提が成立する状況下では、国全体で一定の「常識」が共有できる場合がある。受ける教育が均等であるため、価値観の違いは「世代間によるギャップ」が一番大きく認識される傾向が強い。

さらにここ40年ほどの間、日本では年功賃金性が主流であったため、年齢は所得を判断するための大きな判断材料にもなる。
日本人が初対面で相手の年齢を知りたがるのはこのためだ。年齢というファクターが、相手のアイデンティティや価値観を判断するために、ある程度重要なのだ。

ところが、世界中で200近くある国のうちのほとんどでは、社会階層ごとに生活環境が圧倒的に異なるため、国全体で共有できる常識なんてありえないわけである。そのため、年齢というファクターは、相手のアイデンティティや考えを予想するヒントにはなり得ないのだ。

社会階層や所得層によって、常識はまるで違うものになる。例えば同じ50歳でも、そこそこの規模の企業でホワイトカラー職を30年勤めてきた人、会社を経営している人、きわめて低賃金な職に就いている人、物乞いなど、、、

相手が50歳だからといって、階級によっては話が全く通じない場合があるのだ。
極端な話、物乞いの人にビジネス習慣の常識が通じるはずもない。

3年ほど前に、内閣府主催の国際交流事業、世界青年の船に参加し、世界各大陸からの、計13カ国の参加者と共同生活をした。二ヶ月弱一緒に生活して、年齢を尋ねて驚くことが多々あった。とても大人びている人でも実は年下だったり、とても子供っぽいのに10歳くらい年上だったり。見た目で判断できないことが多かった。そして、事業が終わってから参加者名簿を眺めていて気づいたことがある。仲良くなって今でも連絡を取り合う人は多いけど、年齢を知らないまま友達付き合いをしていたのだ。これはまさに「年齢を尋ねる理由がな」かったことに起因している。宗教観や恋愛観、結婚観、仕事観などの内面的な話をしたきわめて仲のいい相手の年齢をFacebookで知ったこともあった。相手の価値観やキャラクターを知る必要はあっても、年齢を知る必要にせまられることがほとんどなかった。

世界全体の人口で見ると、年収300万以上という数字は上位2%の数字である。日本を見てみると、人口の70%が年収300万円を超える。日本国民の7割が世界全体の上位2%なのだ。それをふまえて日本社会を見渡してみると、社会階層の多様さという点では、きわめて均質的であるといえる。あとは年齢さえ聞けばあるていど相手の情報がわかる、なんて簡単な社会構造なのだろうか。

結論をいうと、「海外では年齢を訪ねるのは失礼」という状況も勿論あるが、何より「年齢を尋ねること」に何の意味もないのだ。


完全に蛇足だけど、恋愛においてもそう。「年上の人の方がタイプ。だってしっかりしてるんだもん。」という言葉は日本以外では何の意味も持たない。社会階層が全然違えば、年上だからといってしっかりしてる担保にはなり得ない。

文化によって、話し相手の価値観を知るために重要なファクターは違う。異文化の人と会う可能性がある場合は、事前に最低限の知識は身につけておきたい。

蛇足2つめ。ちなみにインドネシアでまず聞くべきなのは「宗教」だ。相手によって何が失礼に当たるかが違うし、ただ一緒に食事をするにしても、店選びに気を使う。まあ見た目でもわかるので、身なりでの判断は重要。外見から人を判断することの是非について、また別のエントリをアップします。

◆年収を入力すると自分が世界人口の中で、何番目なのかが見えるサイト
http://www.globalrichlist.com/
年収を入力すると、世界人口のうち上位何パーセントあたりにいるのかが分かる

◆参考にしたデータ
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa06/2-1.html
厚生労働省:平成18年 国民生活基礎調査の概況 
図7 所得金額階級別世帯数の相対度数分布

五年前のデータだから変わってると思うけど、とりあえず参考にした数字。

クラブ初心者の分際で、有名DJのイベントに行ってきた - Kevin Yost Live in Jakarta

2013年5月1日、メーデーの夜。
クラブ好きで自身もたまにDJをやる友人に誘われ、「Lucy in the sky」という店を訪れた。この店は一階がレストラン、二階がバーとなっており、二階のバーは敷地の半分ほどが屋外になっており、開放感のあるつくりになっている。一階のレストランには何回か来たことはあるが、二階に来たのは初めてで、DJのブースがあることを初めて知った。

当日はあいにくの雨模様のため、客はまばら。それでもそんなに広くないスペースに5、60人は集まっていた。お洒落な格好をしている人が多い。ファッション業界の人や、その友達が多かったんじゃないかな。4、5人としか話してないからわかんないけど。

適当にお酒をのんでいると、前座のDJがブースを離れ、短髪の白人がブースに入って用意をしはじめる。少しざわついた周りの反応から、彼がKevin Yostだとわかった。

クラブミュージックが好きな人にとっては有名らしいが、知らない方のために簡単な紹介。

90年代の半ばから制作活動を本格化させ、全世界で5万枚を売ったというヒット・アルバム"One Starry Night"を始めとして数多くの名作を世に送り出してきたアメリカ・ペンシルバニア在住のプロデューサー Kevin Yost。ニュージャージーのレーベル i! Records を主な拠点に、クールでジャジーな雰囲気につつまれた作品を次々と発表してきた彼は、DJとしても「ミックスする曲は全て自身の作品である」というポリシーを貫くなど、「サウンド・クリエイターとしてのDJ」という側面を誰よりも体現してきた存在。

引用元:Higher Frequency「Kevin Yost in TOKYO 23th APR 2005」
http://www.higher-frequency.com/j_interview/kevin_yost/index.htm

めっちゃ近い

ハコの小ささと雨のため来場者も少ないく、ブースがめっちゃ近い。こんな感じ。一番手前の青いシャツの後ろ姿がぼく。一番左がKevin。↓

f:id:mori17:20130618054836j:plain


ジャカルタの後はバリ、その後は東京とツアー周りをした。東京では晴美埠頭の大バコで入場料1万円くらいのイベントに出たらしい。下の写真は東京のイベントの様子。
f:id:mori17:20130618054936j:plain

それに引き換え、ぼくが参加したジャカルタのイベントは、小さい箱どころかバー開催。めっちゃ近い。入場も無料。これは価値が分かる人にとってはけっこうすごいことなんだろうな。初心者の分際ですいません。

ジャカルタのクラブシーンは「めちゃめちゃ有名なキャッチーな曲をとりあえず流しておく」的なハコが多く、こういう小さなイベントに来るような通っぽい人はまだまだ少ない模様。ただキャッチーなメロディーがながれるよりかは渋い雰囲気で、個人的にはいままでいったクラブイベントとの中で一番気持ちよかった。複雑なリズムが混ざったトラックに簡易キーボードみたいな装置を使ってメロディをのせていたと思う。途中からよっぱらってあんまり覚えてないけど。

f:id:mori17:20130618055444j:plain

クレージーなフランス人と遭遇

適当に飲んでいると、友人のうち一人がこの場で仲良くなった白人を連れてきた。彼の手には透明な液体の入った4つのグラスが。もちろん水である訳がなく、おそらくカクテルでもない。ぼくと友人二人、さらにそのわりと小柄な白人で乾杯して飲み干した。なんらかのハードリカーだったと思う。飲み干してすぐ白人がふらっとどこかに行き、数分後に戻ってくると、その手にはまた4つのグラス。そんな感じで彼は何度も酒を奢ってくれて、どんどん飲ませてくる。なんで男に飲ませてんだよ。お前、マジでクレージーだな、みたいなことをいいながらどんどん飲んだ。酔いが回ってあんまり覚えてないけど、インドネシアに住んで長いフランス人だと行っていた気がする。

その後適当に踊ったり休んだりしていると、疲れも相まって本格的にふらふらしてきた。客が帰り始め、ひともまばらになったころ、めっちゃきれいな女の子がふらふらしている僕を受け止めて、ソフトドリンクをくれた。連れもいなさそうだし仲良くなろうかと思ったけど、足がふらついて完全にグロッキー。あきらめて椅子に座りこんだ。そんなこんなしているうちに撤収の時間に。友人に車で送ってもらって帰宅。今までクラブとか行ったことがそんなになかったので、誘ってもらって感謝。今後もおもしろいイベントがあれば参加したい。

写真は「chalie-seen」というウェブサイトから。あらゆるパーティやイベントに出没し写真を取りまくって勝手にアップしてるチャーリーという人のサイト。インドネシアならではのゆるさが存分に発揮されてる、肖像権とかうるさい日本だったら絶対アウトなサイト。でも、きょうびFacebookに勝手にアップされたりすることを考えれば、自分が写ってるか探したり、どんなイベントがあるのかを見て回るのも楽しいと思う。

インドネシアにおけるKポップの凄まじい人気 - ライブ参戦記

インドネシアではkポップが大人気で、卵が先か鶏が先かわからないけれどもサムスンの製品も絶好調。そんな中開催されたkポップのイベント、韓国公共放送局KBSの公開収録コンサート「ミュージック・バンク」に足を運んだ。

3月11日、場所はブンカルノ競技場のメインスタジアム。この競技場はジャカルタで一番大きな会場で、同スタジアムを使った外国人歌手は非常に少ない。スティングやマルーン5、ジェイソン・ムラーズも一段階小さい会場を使っている。近年では昨年9月、韓国の芸能事務所主催の「SMタウン・ライブ・ワールド・ツアー」に次いで2回目。
その前まで遡るとリンキンパークがこの会場をソールドアウトしている。つまり、この競技場をソールドアウトできるには相当なレベルの人気が必要で、kポップはそれを満たしている、と言えばすごさが伝わるだろうか。
もっとも、kポップのイベントは有名どころグループを何組も出演させるので、ひとグループごとの人気はその限りではない。今回のイベント出演は、男性アイドルグループのスーパージュニア、シャイニー、2PM、ビースト、インフィニット、ティーン・トップ、ソロのエル、女性アイドルグループのシスター。トップどころをそろえてきてるのはさすがだ。

30分遅れで会場入りし、スタジアムの三階まで階段を上った。階段を上っている途中、担架で若い女性が運ばれているのを目にした。周りの人に事情を尋ねると、興奮しすぎて倒れたらしい。すさまじい熱狂ぶりだ。
番号を確かめながら席を探そうとするが、客席入り口まで人がごった返していて入れない。125万ルピアのゴールド席チケットを買ったにもかかわらず、席がないどころかスタジアムの通路まで満員になっていて、入れない。
「2ジュタ(200万ルピア、約2万円)も払ったのになんで座れないのよ」と怒っている、ぼくと同じような状況の人も散見された。案内スタッフが全くおらず、無法地帯。仕方なく通路でごった返してる中に突入した。これがインドネシアクオリティ。今年の5月にブラーとエアロスミスのライブ参加予定なので、そのときには会場に早めに入ることを誓った。

じゃかるた新聞によると当日の来場者数は1万人とあったが、もっと多いんじゃないかな〜という印象だった。

さて肝心のライブ内容は、すごいの一言。ライブは観客と一緒につくるものだと再認識するような、凄まじい盛り上がりだった。特に、シャイニー、2PM、スーパージュニアと大トリに近づくにつれ盛り上がりが凄まじく、この三組の登場前はまさに会場一体のコールが巻き起こった。

個人的ハイライトはふたつ。
一つは、2pmのパフォーマンス。歌やダンスのクオリティはもちろん、ライブ慣れしているというか、楽しませ方が多彩だったように思う。例えば、衣装がかなり厚着なので、暑いんだろうな〜と思って見ていると、パフォーマンス後半には上着を脱いで、さらにシャツのボタンを開けだした。セクシーな姿にファンがさらに盛り上がる。
また、これは別のエントリで書く予定だけれど、mcの合間に会場のファンに向かって「今からポーズとるから写真とっていいよ」と呼びかけていたのに驚いた。冒頭の写真がそのシーン。会場の両サイドはじっこまで行くサービスっぷり。日本のショービジネスでは、ブロマイドや写真集およびライブdvdを売るために撮影は御法度。ところが今回のライブではその常識が崩されたので、すさまじいカルチャーショックを覚えた。

もう一つのハイライトは、人気テレビドラマシリーズの映像をモニターで流しながら、その主題歌を歌手が歌うというコーナー。人気シリーズの主題歌はやはり人気が高いのか、会場全体の大合唱が続いた。
途中、韓国版「花より団子」の映像とともに、主題歌を歌った歌手が登場し、会場が沸いた。「このドラマ、日本オリジナルなんだよ」と教えても見向きもされないだろうな、と少し寂しく思った。コンテンツ産業はクオリティだけではなく、広め方が重要だよな、と改めて感じた。

このライブのみでkポップをわかった気になる気は毛頭ないが、全体的な印象として、いくつかの特徴があったように思う。
打ち込みのダンスミュージックが多く、テンポ重視なのかメロディアスな曲はほとんどなかった。アルバムとかには入ってるのかもしれない。海外向けにはyoutubeなどにあがっているpvで拡散されているので、ダンスミュージックの方が人気が高いのかもしれない。動画だとダンスが映えるし、歌とダンスで二度おいしいみたいな。これは推測の域を出ないけど。

そしてダンスと歌がうまい。大トリのスーパージュニア以外は口パクじゃなかったと思う(アイドル産業に詳しいわけではないのであんまり自信ないけど)。知名度が低いグループはダンスの振りも激しいものが多く、大トリに近づくにつれて徐々に、いわゆるアイドルダンス風というか、ダンサー然としていないパフォーマンスが多かった。
後発のアイドルグループはクオリティで売ってくしかないのだろうか。

最後に、メンバーのうちの誰かひとりくらいは英語が話せるので、MCの反応がいい。これは日本の歌手にはない特色だった。

以上、インドネシアのkポップイベント参戦記でした。
途中でも書いたけど、ライブ中の撮影容認などに見る新興国向けショービジネスのビジネスモデルについて、jkt48もからめて次のエントリにまとめる予定。