ジャカルタのふろしき。

新卒でインドネシアはジャカルタに流れ着いて2年。日々生活で感じたこと、海外から日本を見て 思ったことなどを綴るブログ。最近JKT48にハマったため、関連の話題多めでお送りしてます。

初めて万年筆を買って - 手書きの良い点再確認

万年筆を買った。記録を継続的につけることが困難で、長らく対策を考えては挫折していた。文筆家になったような雰囲気に浸りながら書き進めれば、少しくらいは筆が進むのではないか。そんな気持ちで買ったのだが、雰囲気よりもむしろ実用的な意味でとても役立っている。上記はその万年筆の写真@事務所デスク。

コクヨの大学ノートに1日1ページ割り当て、昼と夜に何を食べたか、1日の予定、その日にあった印象的な出来事を書き留めるという習慣を定着させるよう努力している。時間がない上に気持ちが乗ることが少ない。少しでもやる気が出るように万年筆を買ったのだが、全く別の理由で、すこぶる捗ることとなった。

まず、万年筆購入前はボールペンで書いていたのだけれど、これは非常に手が疲れる。1ページの半分も書けば、手首の周りの筋肉や手の甲が張って休憩を強いられてしまう。休憩している間に他の作業に移り、結局戻ってこなられないということもままある。そこへいくと万年筆では全く疲れないので、どんどん書き進められる。

さらに、万年筆で書くとボールペンに比べて圧倒的に早く書ける。日本の地方紙で3年働いた後にうちの会社に来た記者によると、法廷取材などでは万年筆が必須であるという。レコーダーなどが使えず手書きのメモが全て、スピードが命であるためだ。

あともうひとついいこと。万年筆で早く書くと、書かれた文字の可読性が低くなり自分以外の人間にとって読むのが困難になる。セキュリティの面から言っても悪くない。

上記のような理由で、雰囲気ではなく、むしろ実用的な理由で万年筆を買ってよかった。コクヨの大学ノートの中で、白紙のページがかなり減ったのと同時に、毎日のように1日の出来事を記す上でページでは足りないという日が増えた。

これは人によって異なる感覚だと思うけど、思ったことを徒然なるままに書き留めていくだけの作業には、手書きが一番しっくり来る。考えた事が、万年筆を通してインクとしてすらすら出てくるような気がする事もある。それどころか、ペン先に引っ張られるように、考えてもいなかった事(思考の奥底では考えていたのかもしれないが、無意識のもの)が書き記されることもある。キーボードをタイピングして書き留めようとすることもあるけれど、その場合は何故か手が全く進まない。

ある程度完成させた文章を推敲して並び替えるときには、やはりテキストエディットソフトが便利。ところが、その時々の感情や、ぼんやりとした感覚や記憶など、頭や心の中の情景を言葉に落とし込むには、手書きしかない。

手書きでは書くという行為をほぼ無意識でできるのに比べ、タイピングは完全ブラインドタッチを習得している訳でもないのでミスタイプも多く、どうしても頭や心の中の情景を言葉を言葉に落とし込む作業に100%集中できないのだと思う。

ブログの記事を書くときにも、予め決めた文字数をペンか万年筆で書きなぐった後、改めてタイプしてそこから推敲する、という手順をとっている。

実はこの記事のみ実験的に最初からタイプしながら記事作成している。手書きで書いていたらもっと色々な気持ちや違った視点も加わったんだろうな。必要最低限の事実のみ記した、そんな感じの内容になった。

やっぱり今後はせっかく買った万年筆で、一度手書きしてから記事にしようと思う。

最後に、手書きとキーボードのタイピングについて優劣をつけるつもりは全くない。あくまで僕の私見であって、むしろデジタルネイティブの世代はどのような感覚なのか、ということに興味がある。