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ジャカルタのふろしき。

新卒でインドネシアはジャカルタに流れ着いて2年。日々生活で感じたこと、海外から日本を見て 思ったことなどを綴るブログ。最近JKT48にハマったため、関連の話題多めでお送りしてます。

読書メモ 『貧困についてとことん考えてみた』 湯浅誠 茂木健一郎 NHK出版

対談であり、かつ新書なので、内容としてはそこまで深くはないけど盛りだくさんな感じ。

かつて片足の小指くらいだけ、労働運動に足を突っ込んだ身としては、湯浅誠のスタンスの変化が非常に印象的だった。
地道に、愚直に活動だけしていれば報われるはずだ。かつてはそんな意識が垣間見えるような姿勢だったが、「他分野の人に理解されるかどうか」を気にして茂木健一郎と接する姿が描写されていた。これが前進なのか後退なのかは分からないけれど、ただ、変わったなあと思った。


【概要】
北海道釧路市、大阪府豊中市、沖縄県の各パーソナルサポート事業を、湯浅•茂木両氏が視察、それについて対談するという流れ。上記3つの事業はそれぞれ特色があり、業界内でも先進的な取り組みばかり。特に沖縄の事例は非常に示唆的。

以下印象に残った言葉

★社会は損をしている
湯浅誠「ある時期から私は「社会は損をしている」と感じるようになった。(中略)日本社会は人口減少社会に入った。生産年齢人口はさらに急激に減少していく。ただでさえ「がんばれる」人の母数が減っていくのに、「がんばれる」条件を削る事でわざわざ分子を減らしている。みずから首を絞めていると言わざるを得ない。」

★高度経済成長モデルから脱却できていない
政府、銀行、大企業の三つの傘の保護下にあった人以外について、実は昔から日雇い労働者が多かった。不景気により三つの傘の保護範囲が小さくなり、さらに日雇いの仕事も減ったため被害が甚大になっているだけであり、もともと無理のある設計だったのではないか。こんなニュアンスのことが書いてあったと思う、手元に本が無いのでうろ覚えだけど、そのうち読み直したい。

★困っている人というのは、地域の宝物
「困っている人が抱えている課題に周りの人たちが対応する事で、結局、その地域自体の解決能力が上がっていく」「若くて健康な成人しか想定しないで町づくりをしたら後が大変になる(中略)結局、時間とお金をと手間隙がもっとかかりますよ、ということ」

★自己責任について
茂木健一郎「森の中に咲いている花が他の生物とのつながりのなかで花を咲かせているように、成功した時の成果は一人だけのものではないし、逆に失敗した時の責任も一人のものではない」


ポピュリズムについて
「(略)その共産党が、今は「脱原発、増税NO!」といったことをポスターに書いている。このメッセージ自体は、かなり多くの人の共感を呼ぶ者だと思いますが、でもそこからは、ある精緻な世界観やモデルからロジックを組み立てていった結果、このような結論になりました、というプロセスが全く感じられない」

そのうちもう一度読み直すリストに入れたので、再読してまとめ直す予定。